特集 エキスパートに学ぶ、安全で楽な外来内視鏡
今日の外来内視鏡診療 大腸カプセル内視鏡
半田 有紀子
1
,
塩谷 昭子
,
半田 修
,
大澤 元保
,
本多 啓介
,
松本 啓志
,
畠 二郎
1川崎医科大学 消化管内科学
キーワード:
大腸内視鏡法
,
大腸腫瘍
,
大腸内視鏡
,
禁忌(診断)
,
保険適用範囲
,
カプセル内視鏡法
,
カプセル内視鏡
,
外来診療
,
消化管運動改善剤
,
腸洗浄
,
体内遺残異物
Keyword:
Insurance Coverage
,
Colorectal Neoplasms
,
Colonoscopy
,
Ambulatory Care
,
Colonoscopes
,
Capsule Endoscopy
,
Capsule Endoscopes
pp.1005-1010
発行日 2021年6月25日
Published Date 2021/6/25
DOI https://doi.org/10.24479/J02312.2021304952
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現在、第二世代のPillCam COLON 2が大腸カプセル内視鏡(CCE)として用いられている。両端に高視野角のカメラを搭載し、通過速度により撮像速度が4枚/秒あるいは35枚/秒に変化するAFRを有する。撮影された画像情報は体外のデータレコーダに記録される。従来の内視鏡挿入に伴う苦痛がなく検査を受けられるCCE検査は、大腸がん検診の受診率向上への寄与が期待される。さらにCCE検査は偶発症発生率が低く、現在までにその高い大腸ポリープ診断能が報告されているが、その一方で検査費用、適応拡大、前処置、読影などに関する課題が残されている。しかし検査の受容性をより高めるために、ブースターとしてヒマシ油を用いた推奨レジメンの改良や、読影の質を高めるためのAIを活用した読影支援の実用化に向けた取り組みがなされてきている。CCE検査は、今後さまざまな工夫によりこれらの諸課題が解決され、クオリティの高い大腸診療モダリティとして発展していくものと期待される。
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