大腸癌の最新事情-防止・治癒を目指して
《スクリーニングの戦略》大腸カプセル内視鏡
斎藤 豊
1
,
角川 康夫
1国立がん研究センター中央病院 消化管内視鏡科
キーワード:
感度と特異度
,
大腸内視鏡法
,
大腸腫瘍
,
カプセル内視鏡法
,
腸洗浄
Keyword:
Colonoscopy
,
Sensitivity and Specificity
,
Colorectal Neoplasms
,
Capsule Endoscopy
pp.785-790
発行日 2011年11月1日
Published Date 2011/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2012028852
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●欧州では35フレーム/secの頻度で撮影される第二世代の大腸カプセルPillCam COLON2が認可されている。これまでの研究によると第一世代のPillCam COLONでは6mm以上の大腸ポリープの感度はおよそ60%前後であったが、PillCam COLON2では89%になったと報告された。この感度は腸管前処置に大きく依存しており、洗浄度が良好な場合には感度は大幅に上昇する。●大腸癌の発育進展には、以前よりポリープ癌化説が支持されてきたが、本邦からの発信で表面型腫瘍の診断の重要性が欧米においても認識されつつある。しかしながら、表面型腫瘍に対する大腸カプセルの診断能についてはほとんど検討されていない。●最近では可動式カプセル内視鏡など機器の進歩には目覚しいものがあり、本邦でも一刻も早い大腸カプセル内視鏡の臨床導入および表面型腫瘍をターゲットにした研究が待たれる。
©Nankodo Co., Ltd., 2011