発行日 2017年4月20日
Published Date 2017/4/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2017257862
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60歳代男性。H.pylori除菌成功後に、通常内視鏡での病変の同定が困難となった。今回、除菌5年後に腫瘍の形態が扁平隆起性病変から境界不明瞭な陥凹性病変に変化したが、質的診断・境界診断ともに困難であった。Narrow-Band Imaging(NBI)併用拡大内視鏡を行い、病変部の生検より、epithelial neoplasm(最大悪性協会病変或いは低異型度分化型癌)と診断され、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)の適応とした。NBI併用拡大内視鏡所見で、微小血管構築像はabsent microvascular patternと判定し、表面微細構造はirregular microsurface patternと判定した。最大倍率で浸水法を併用したNBI併用拡大内視鏡は、H.pylori除菌後低異型度分化型早期胃癌の診断に有用であった。
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