特集 明日の診療に役立つ 消化器内視鏡これ1冊
上部消化管 胃・十二指腸 胃癌の診断
上山 浩也
1
,
八尾 隆史
,
永原 章仁
1順天堂大学 医学部消化器内科
キーワード:
ヘリコバクター感染症
,
Helicobacter pylori
,
胃鏡法
,
胃腫瘍
,
胃粘膜
,
抗細菌剤
,
腺癌
,
多剤併用療法
,
ポリープ
,
未分化癌
,
腫瘍の早期診断
,
除菌療法
,
発癌
,
狭帯域光観察
Keyword:
Carcinoma
,
Anti-Bacterial Agents
,
Drug Therapy, Combination
,
Stomach Neoplasms
,
Gastric Mucosa
,
Gastroscopy
,
Adenocarcinoma
,
Helicobacter pylori
,
Helicobacter Infections
,
Polyps
,
Narrow Band Imaging
,
Carcinogenesis
,
Early Detection of Cancer
pp.135-142
発行日 2022年3月25日
Published Date 2022/3/25
DOI https://doi.org/10.34433/J00697.2022140977
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1.胃癌はH.pylori感染状況により、H.pylori現感染・除菌後・未感染胃癌に分類され、感染状況に応じた早期胃癌の内視鏡診断体系を構築する必要がある。2.H.pylori現感染胃癌は、「胃癌の三角」の理念に基づいた背景粘膜、組織型、肉眼型を理解することが重要であり、発見と診断につながる。3.H.pylori除菌後胃癌は、H.pylori現感染胃癌の概念に加え、低異型度上皮性腫瘍の存在や非腫瘍粘膜の被覆による影響、背景粘膜との関係性などによる内視鏡的特徴を理解し、背景粘膜の萎縮や腸上皮化生の程度別の内視鏡診断体系を構築する必要がある。4.H.pylori未感染胃癌は、発生部位、組織型、粘液形質、色調、肉眼型により6つのタイプに分類され、各タイプの内視鏡的・臨床病理学的特徴を理解する必要がある。
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