特集 実践-小児の輸液
輸液開始後のモニタリング
松村 英樹
1
,
芦田 明
1大阪医科薬科大学 小児科
キーワード:
Vasopressins
,
検尿
,
生体機能モニタリング
,
電解質
,
輸液療法
Keyword:
Vasopressins
,
Monitoring, Physiologic
,
Urinalysis
,
Electrolytes
pp.469-473
発行日 2021年4月1日
Published Date 2021/4/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00648.2021208431
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<Key Points>(1)輸液療法開始時の処方内容の計算は、概算に過ぎず、治療の出発点に過ぎない。輸液の処方だけでなく、輸液開始後の患者のモニタリング、それに応じた治療方針の修正もセットとして治療を考える(2)患者の病態は時々刻々変化するので、モニタリングは輸液療法を施行中は継続して行う。(3)非浸透圧性ADH分泌刺激は、日常診療で頻繁に遭遇する病態であり、ADH分泌状態には常に注意を払わなければならない。等張液を投与しても低ナトリウム血症が増悪しうるdesalination現象も知っておく。(4)尿中電解質濃度は、RAA系およびADH分泌の状態を推測でき、しかも経時的に測定することができる、輸液開始後のモニタリングに有益で重要な検査である。
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