特集 脱水症 体液管理の基礎と実践総まとめ
脱水への気づきと身体・検査所見の診かた・考え方
三宅 康史
1
1帝京大学 医学部救急医学講座
キーワード:
Aldosterone
,
Renin
,
Sodium
,
Vasopressins
,
胸部X線診断
,
血液タンパク質
,
Hemoglobins
,
検尿
,
細胞外液
,
心エコー図
,
体内水分
,
脱水症
,
中心静脈圧
,
バイタルサイン
,
Human Serum Albumin
Keyword:
Blood Proteins
,
Body Water
,
Vasopressins
,
Hemoglobins
,
Renin
,
Dehydration
,
Central Venous Pressure
,
Urinalysis
,
Serum Albumin, Human
,
Echocardiography
,
Radiography, Thoracic
,
Sodium
,
Aldosterone
,
Vital Signs
,
Extracellular Fluid
pp.2920-2925
発行日 2021年8月5日
Published Date 2021/8/5
DOI https://doi.org/10.15104/J01461.2021295290
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<Key Points>◎脱水には、水の喪失(高張性脱水)と細胞外液の喪失(等張~低張性脱水)の2種類あるが、症状から鑑別することは難しい。◎脱水の結果として、さまざまな症状、重要臓器の循環不全(ショック)、各臓器障害に伴う悪影響が出現する。◎体重、心拍数だけでなく、電解質(Na)、ヘモグロビン(Hb)、血清総タンパク(TP)、アルブミン(Alb)などの血液検査や、胸部X線写真での心陰影、超音波検査による下大静脈径の計測などが有用である。◎体内で脱水を感知すると、交感神経や各ホルモンによる血管収縮や心拍数増加のほか、腎による細やかな調整により恒常性を維持しようとする。◎すでにある臓器障害(心疾患や腎障害など)や継続されている薬物治療の影響で、脱水への対応ができず、さらに重症化する危険性がある。
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