その輸液、間違っていませんか?-輸液のコントラバシーとピットフォール
《輸液処方のキホン》基本的電解質輸液処方の考え方
柴垣 有吾
1
1聖マリアンナ医科大学 腎臓・高血圧内科
キーワード:
Sodium
,
体内水分
,
脱水症
,
電解質
,
輸液療法
Keyword:
Body Water
,
Dehydration
,
Electrolytes
,
Sodium
pp.207-215
発行日 2012年2月1日
Published Date 2012/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2012143515
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●電解質輸液が必要な状況とは、(1)現時点で存在するNa量の異常是正および、(2)Na濃度の異常是正、(3)摂取不足や体液喪失のため今後起こるNa量・濃度の異常是正、の3つである。●入院患者、手術後でも輸液が常に必要とは限らない。不必要な輸液は医療資源の無駄使いで、患者のADL、QOLを低下させるため、避けるべきであるが、必要と判断したら躊躇せずに投与すべきである。●患者の状況に応じて是正輸液、維持輸液を行うが、実臨床ではその両方が必要である場合が多く、個々の必要度を考えてそれらを組み合わせて輸液処方を考える。●是正輸液は患者の複数の所見を組み合わせ、心機能、循環動態の変化をこまめにモニターして投与スピード・量を調整する。
©Nankodo Co., Ltd., 2012