特集 小児科医が知っておきたい精神医学
症状からみた鑑別診断・対応のポイント チック
岡田 俊
1
1名古屋大学医学部附属病院 親と子どもの心療科
キーワード:
Tourette症候群
,
チック
,
抗精神病剤
,
行動療法
,
鑑別診断
,
専門職間人間関係
,
有病率
,
病勢悪化
,
チック症
,
家族教育
,
心理教育
,
Adrenergic Alpha-2 Receptor Agonists
Keyword:
Behavior Therapy
,
Diagnosis, Differential
,
Interprofessional Relations
,
Tourette Syndrome
,
Prevalence
,
Disease Progression
,
Tic Disorders
,
Antipsychotic Agents
,
Tics
,
Adrenergic alpha-2 Receptor Agonists
pp.1873-1876
発行日 2019年12月1日
Published Date 2019/12/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00648.2020088617
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<Key Points>(1)暫定的チック症は、有病率は男児の18%、女児の11%に認められる。(2)Tourette症では、18歳以前から認められる複数の運動チック、音声チックが特徴であり、典型的には10~15歳に症状が増悪しやすい。(3)もっとも大切なことは、心理教育と家族ガイダンスである。(4)Tourette症の薬物療法では、抗精神病薬、α2アゴニスト、ベンゾジアゼピン、漢方薬、L-ドーパなどが用いられる。(5)症状のコントロールが難しい例、併存精神障害による日常生活への支障が大きい例などでは、精神科への紹介や連携が望まれる。
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