特集 不定愁訴-漠然とした訴えにどう応えるか
不定愁訴の鑑別診断 器質的疾患を見逃さないために 咳嗽、呼吸困難、過換気、そのほか呼吸器症状を呈する疾患
今村 友彦
1
,
望月 博之
1東海大学 医学部総合診療学系小児科学
キーワード:
チック
,
咳嗽
,
過換気
,
呼吸困難
,
鑑別診断
,
アルゴリズム
,
自律神経失調症
,
声帯機能不全
Keyword:
Cough
,
Diagnosis, Differential
,
Hyperventilation
,
Algorithms
,
Dyspnea
,
Tics
,
Vocal Cord Dysfunction
pp.802-807
発行日 2021年5月1日
Published Date 2021/5/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00648.2021231302
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<Key Points>(1)感染性咳嗽による急性咳嗽が大半であるが、遷延性・慢性の咳嗽に対しては年齢、咳嗽の出る時間帯、乾性または湿性、疾患の原因(感染症、アレルギー、心因性など)などに基づいた、体系的アプローチが重要である。(2)小児、とくに乳幼児は、呼吸困難を訴えられず、また容易に呼吸窮迫に陥りやすいことから、随伴症状や身体所見に基づいた鑑別診断を行い、早急な原因究明を要する。(3)精神的ストレスや心因的要因を契機に呼吸器症状を呈する疾患については、器質的疾患との鑑別を、過度な検査を控えながらも、必要十分に行うことが重要である。
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