特集 白血病幹細胞
4.慢性骨髄性白血病幹細胞
仲一仁
1
Kazuhito Naka
1
1広島大学 原爆放射線医科学研究所 幹細胞機能学研究分野 准教授
pp.869-877
発行日 2018年5月30日
Published Date 2018/5/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201806869
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慢性骨髄性白血病(CML)幹細胞は大量のCML細胞を産生する能力とチロシンキナーゼ阻害剤に対する抵抗性を有しており,治療後も残存するCML幹細胞は再発の原因となる。これまでに遺伝子改変マウスを用いた遺伝学的アプローチにより,生体内でCML幹細胞の未分化性維持に関わる様々な分子機構が報告されている。また,近年のメタボローム解析技術の進展によって,CML幹細胞に特異的な糖代謝,脂質酸化,アミノ酸・ペプチド吸収などの栄養・代謝制御メカニズムの研究も進められている。