特集 血液疾患における薬剤の副作用とその対策
6.イブルチニブの出血傾向と対策
照井康仁
1
Yasuhito Terui
1
1がん研有明病院 血液腫瘍科 部長
pp.721-725
発行日 2018年4月30日
Published Date 2018/4/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201805721
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イブルチニブは血小板凝集に影響して出血傾向が誘導される。イブルチニブによる出血リスクは多くは軽度で頻度も高くないが,重大な出血も稀ながら認められる。抗凝固剤などとの併用には注意を要する。また,外科的または非観血的施術はリスクによってイブルチニブの中止が必要になるが,むやみな中止の繰り返しや延期は疾患自体の予後にも影響するので注意が必要である。