特集 血液疾患における薬剤の副作用とその対策
5.成人T細胞白血病リンパ腫における治療関連皮膚障害とその対策
米倉健太郎
1
Kentaro Yonekura
1
1公益財団法人慈愛会 今村総合病院 皮膚科 主任部長
pp.713-719
発行日 2018年4月30日
Published Date 2018/4/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201805713
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これまで成人T細胞白血病リンパ腫(Adult T-cell leukemia-lymphoma(ATL)に使用できる治療薬は限られていた。近年,新規薬剤の開発や既存薬の適応拡大により,使用可能な薬剤が増えてきた。これらの薬剤と既存治療の組み合わせや使用順序の工夫による治療成績の向上が期待されている。モガムリズマブ(ポテリジオ)やレナリドミド(レブラミド)は,免疫関連の副作用としての皮膚障害の頻度が高い。一方で皮膚障害と治療効果の相関も報告されており,副作用をコントロールしながら適切に使用していくことが重要である。