特集 術後1週間の患者管理
Ⅱ.合併症を有する患者管理
出血傾向
関口 定美
1
1北海道赤十字血液センター
pp.323-325
発行日 1995年10月30日
Published Date 1995/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902078
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出血傾向は,血管,血小板,凝固因子,線溶因子の異常が単独あるいは複合して関与するもので,急性白血病,再生不良性貧血,薬物・放射線治療による血小板減少症,先天性凝固因子欠乏症,閉塞性黄疸,肝硬変による凝固因子異常,胆管炎,穿孔性腹膜炎などの重症感染症,消化管出血に伴うDICなどが背景となる病態である.したがって,出血傾向が認められるか,あるいは予測されるこれらの基礎疾患をもっているか,あるいはこれらの状態にある患者では,術前に十分なスクリーニング検査を行い,出血傾向があれば改善させたうえで手術を考慮しなければいけない.
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