小特集 多発性骨髄腫の最新治療
2.移植非適応初発多発性骨髄腫の治療
得平道英
1
Michihide Tokuhira
1
1埼玉医科大学総合医療センター 血液内科 教授
pp.565-570
発行日 2018年3月30日
Published Date 2018/3/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201804565
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新規薬剤導入により奏効率,生存期間の向上が認められ,さらには微小残存病変の陰性化が現実的となってきている一方で,高齢者が主である移植非適応多発性骨髄腫患者では,身体的,社会的frailtyにより,しばしば標準治療の完遂が困難である。grade3以上の有害事象は予後不良因子の一つでもあることから,全身状態が良好な(fit)症例は標準治療を用い深い奏効を求めていく一方,全身状態が不良な(frail)患者では治療による副作用を最小限に留める個別の治療戦略が重要である。