特集 多発性骨髄腫の臨床 ~現状と展望~
2.新しい多発性骨髄腫の治療指針に基づく骨髄腫治療戦略 1)移植適応骨髄腫の治療指針
武内正博
1
,
中世古知昭
2
Masahiro Takeuchi
1
,
Chiaki Nakaseko
2
1千葉大学医学部附属病院 血液内科 助教
2千葉大学医学部附属病院 血液内科 診療教授
pp.31-39
発行日 2016年12月30日
Published Date 2016/12/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201701031
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多発性骨髄腫の治療成績は新規薬剤の登場により劇的に向上したが,65歳未満の重篤な臓器障害のない症候性骨髄腫患者では,現在も自家末梢血幹細胞移植が治療の中心である。移植適応患者では診断時より寛解導入療法,幹細胞採取,自家移植,地固め・維持療法による一連の治療計画を立てる必要がある。また,65歳以上の高齢者においても全身状態が良好であれば自家移植の適応となる場合があるため,症例ごとに臓器機能を含むFrailtyを評価し,慎重な検討を行う必要がある。