特集 疾患特異的iPS細胞を用いた病態研究と創薬
5.疾患特異的iPS細胞を用いた自己免疫疾患に対するアプローチ
庄田宏文
1
Hirofumi Shoda
1
1東京大学大学院医学系研究科 内科学専攻 アレルギーリウマチ学 講師
pp.367-371
発行日 2018年2月28日
Published Date 2018/2/28
DOI https://doi.org/10.20837/5201803367
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自己免疫疾患は遺伝的要因を基にして,環境的要因の影響により自己免疫の異常が生じて発症すると考えられている。疾患特異的iPS細胞を用いることで,自己免疫疾患の遺伝的要因が免疫細胞に与える影響をヒトの系で検討可能となった。また,iPS細胞に対してゲノム編集により疾患感受性遺伝子に変異または修正を入れることで,遺伝的要因と表現型の因果関係について検討を行うことができる。本稿では,全身性エリテマトーデス(SLE)患者由来iPS細胞を用いたSLE病態解明へのアプローチを紹介する。