特集 静脈血栓塞栓症2016~わが国の最新の情報から~
2.わが国の周術期肺血栓塞栓症の変遷
黒岩政之
1
Masayuki Kuroiwa
1
1北里大学医学部 麻酔科学 講師
pp.331-337
発行日 2016年2月29日
Published Date 2016/2/29
DOI https://doi.org/10.20837/5201603027
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日本麻酔科学会安全委員会では,わが国における周術期を対象とした肺血栓塞栓症の調査を2002年から実施してきた。その結果,発症率は2004年頃から低下し,死亡率は2008年頃から低下した。一方,予防の実施状況を合わせてみると,理学的予防法の実施率は2003年以降上昇し,抗凝固薬による予防実施率は2008年以降に上昇していることがわかった。それぞれに影響したと思われる要因についても合わせて紹介する。