特集 原発性マクログロブリン血症
序 ~なぜ今,原発性マクログロブリン血症がホットなのか~
畠清彦
1
Kiyohiko Hatake
1
1国際医療福祉大学三田病院 血液内科 教授
pp.1165-1167
発行日 2017年7月30日
Published Date 2017/7/30
DOI https://doi.org/10.20837/52018081165
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原発性マクログロブリン血症は,1944年に報告されてから,稀な疾患で進歩は少なかったが,rituximabが使用できるようになってから治療成績は向上し,さらに,nucleoside analogueであるfludarabine,bendamustine,さらにproteasome inhibitorであるbortezomib,さらに新たな分子標的薬剤として,mTOR阻害剤やPI3K阻害剤,bcl-2阻害剤であるvenetoclax,BTK阻害剤であるibrutinibが使用できるようになった臨床試験の結果,有望な薬剤ができることによってさらに進歩してきた。また,ゲノム情報から疾患に重要な遺伝子MYD88とCXCR4が同定されてきた。作用機序や耐性機序に関わる遺伝子である。