特集 骨髄異形成症候群(MDS)の分類・病態・治療と予後の最前線
序 ~骨髄異形成症候群研究のこれまで~
宮﨑泰司
1
Yasushi Miyazaki
1
1長崎大学原爆後障害医療研究所 原爆・ヒバクシャ医療部門 血液内科学研究分野(原研内科) 教授
pp.1687-1690
発行日 2018年11月30日
Published Date 2018/11/30
DOI https://doi.org/10.20837/52018121687
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
骨髄異形成症候群は,不応性貧血と前白血病状態という二つの側面から研究が始まり,その二つが同一疾患であることが明らかとなって確立した疾患概念である。形態的な分類のみでは予後予測に不十分ということで予後予測システムが作られ,染色体所見の重要性を明らかとしつつ染色体リスク群を予後予測システムに取り込んで現在に至っている。現在はゲノム研究が進み,多くの国際共同治験が行われているが,国内でもこうした国際共同研究に十分に対応していく必要がある。