Japanese
English
特集 食の安全と微生物汚染
序-食の安全の今-
Safety of foodstuff and food product-current aspect in Japan
光山正雄
1
Mitsuyama Masao
1
1京都大学 名誉教授/京都大学大学院総合生存学館 特定教授
キーワード:
: 食の安全
,
Food-borne infection
,
食品衛生
,
食品モニタリング
Keyword:
: 食の安全
,
Food-borne infection
,
食品衛生
,
食品モニタリング
pp.22-23
発行日 2016年3月25日
Published Date 2016/3/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201604022
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- Abstract 文献概要
病原微生物の体内侵入門戸として,経口,経気道,経皮,経泌尿生殖器などがあるが,侵入をもっとも防ぎにくいのは経口感染であろう。冷蔵庫もない一昔前には,家庭での食材はほぼ毎日のように,近隣でなされる買物で調達されていたし,新鮮な食材は近郊産のものにほぼ限定され,日を経た食材は加熱して調理するのが当たり前であった。一方,現代の食品は,野菜,肉から魚まで,わが国全国と言わず,海外からの輸入品も多く,加工保存方法の進歩によって,長い消費期間に耐えるものが大半となっている。わが国にはきわめて厳しい食品衛生法があり,不適切な食品・食材への監視は行き渡っているものの,食を介する感染症は後を絶たない。本特集では,Food-borne infectionに関する新たな知見を,そのコントロールと感染の現状を中心に取りまとめることとした。