特集 移植片対宿主病(GVHD)の制御
序 ~なぜ,今GVHDなのか~
豊嶋崇徳
1
Takanori Teshima
1
1北海道大学大学院 医学研究科 血液内科学 教授
pp.593-595
発行日 2013年4月30日
Published Date 2013/4/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201305593
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絶え間ない進化を続ける造血細胞移植,その目の前に常に立ちはだかってきたのが移植片対宿主病(graft-versus-host disease:GVHD)である。一方で,GVHDは抗腫瘍効果とも関連しており,移植の成功の鍵はGVHDの適切なマネジメントにあるといっても過言ではない。しかしながら,現在のGVHD予防・治療に関するエビデンスの多くは,古典的なHLA適合間骨髄破壊的骨髄移植の時代に得られたものである。本誌では現代のさまざまな移植医療のシチュエーションにおけるGVHD制御について,エキスパート・オピニオンを聴いた。