Japanese
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特集 非結核性抗酸菌症の今日的問題
序 -なぜ今,非結核性抗酸菌感染症なのか-
Why nontuberculous mycobacterial disease now?
長谷川直樹
1
Hasegawa Naoki
1
1慶應義塾大学医学部感染制御センター 教授
キーワード:
Nontuberculous mycobacteria
,
非結核性抗酸菌症
,
Mycpbacterium avium complex
,
マクロライド
Keyword:
Nontuberculous mycobacteria
,
非結核性抗酸菌症
,
Mycpbacterium avium complex
,
マクロライド
pp.22-23
発行日 2016年7月25日
Published Date 2016/7/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201608022
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- Abstract 文献概要
非結核性抗酸菌(Nontuberculous mycobacteria:NTM)症は結核菌と起源を同じくし,その染色性より抗酸菌に属するが環境の常在菌であり,人から人には感染しないとされる。しかし昨今,本菌による呼吸器感染症の増加が世界的に指摘されている。公衆衛生学的視点から結核が否定された場合は注目されなかったNTM症であるが,慢性経過をたどるものの有用な治療法もなく,致死的な難治性疾患として近年注目されるようになってきた。また,環境だけでなく動物にも常在するため,One Healthの視点から見直されるベき時期が到来したと言える。