特集 急性骨髄性白血病のゲノム解析 ~現状と展望~
3.小児急性骨髄性白血病における遺伝子異常
柴徳生
1
,
眞田昌
2
Norio Shiba
1
,
Masashi Sanada
2
1群馬大学大学院 医学系研究科 小児科学分野 助教
2国立病院機構 名古屋医療センター 臨床研究センター 高度診断研究部 部長
pp.1595-1605
発行日 2015年10月30日
Published Date 2015/10/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201511039
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近年の遺伝子解析技術の進歩は目覚ましく,マイクロアレイや次世代シーケンサーの登場により,急性骨髄性白血病(AML)においても成人領域を中心に網羅的な遺伝子解析がなされ,主要なゲノム異常が同定されてきたが,小児AMLと成人例における遺伝子異常の違いも明らかになりつつある。今後,小児AMLにおいても臨床研究と連動した多数例での検討がなされ,遺伝子異常を用いた,より的確な層別化がなされるとともに,分子病態の理解が進み,新たな有効かつ副作用の少ない分子標的薬剤が開発・臨床応用されることが期待される。