特集 小児・AYA世代がん診療の現在と未来
Ⅱ.造血器腫瘍の現在と未来
急性骨髄性白血病
辻本 信一
1
1横浜市立大学附属病院小児科
キーワード:
AML(acute myeloid leukemia)
,
MRD(minimal residual disease)
,
細胞遺伝学的異常
Keyword:
AML(acute myeloid leukemia)
,
MRD(minimal residual disease)
,
細胞遺伝学的異常
pp.906-911
発行日 2023年8月1日
Published Date 2023/8/1
DOI https://doi.org/10.34433/pp.0000000575
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SUMMARY
▷小児の急性骨髄性白血病(AML)の治療成績は,シタラビンとアントラサイクリン系抗腫瘍薬を中心とした多剤併用化学療法と近年の細胞遺伝学的解析の進歩により判明した遺伝子染色体細胞異常と治療反応性に基づくリスク層別化により70%程度の長期生存率を達成した.
▷しかしながら,約40%の症例が寛解導入不能・再発をきたすことが問題である.このような症例に対して,新規薬剤を導入した新たな治療戦略をたてていくことが今後の課題と考えられる.
▷小児AMLの診療のこれまでの発展と現状,将来の治療開発に向けた新規薬剤について概説する.
▷近年話題となっているAYA世代のAML患者に対する治療についても述べたい.
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