特集 補体のすべて ~機能から病態まで~
2.補体系検査とその異常
北村肇
1
Hajime Kitamura
1
1神戸常盤大学 保健科学部 医療検査学科 客員教授
pp.1269-1276
発行日 2015年8月30日
Published Date 2015/8/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201509033
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補体系の検査は,現在もCH50とC4やC3のタンパク濃度測定が中心である。これらの測定値からSLEや,ある種の腎炎,Cold activation現象や補体成分欠損症など,CH50値が大きく低下する疾患を疑い,確定させるための方法を述べる。一方,近年ではaHUS(atypical hemolytic uremic syndrome)など,補体活性化が直接疾患形成に参加する疾患の報告が増加している。この場合には,CH50値は大きく低下することはなく,その補体学的解析には新しい測定法の開発が待たれる。