技術講座 免疫血清
補体価と補体成分の検査
今福 裕司
1
1福島県立医科大学臨床検査医学
pp.23-27
発行日 2006年1月1日
Published Date 2006/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100313
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新しい知見
補体に関する新しい知見として臨床検査関連のものと,基礎研究のものとに分けることができよう.臨床検査関連としては,例えばSLE(systemic lupus erythematosus,全身性エリテマトーデス)の活動性マーカーとしての網状赤血球上C4d測定の有用性について報告が最近なされている1).今日,補体関連成分の多くが測定可能であるが,日常臨床検査では従来からのCH50,C3,C4で十分であると考えられる.また基礎研究の知見は多く,例えば最近X線結晶構造解析によりC3およびC3cの立体構造が明らかにされ,そこから種々の構造機能関連の知見がもたらされた2).補体3経路のなかでも最も新しく発見されたレクチン経路についても多くの知見が集積されつつある3).
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