Topics 「身近な話題・世界の話題」(133)
原発性マクログロブリン血症の新規遺伝子異常
森直樹
1
Naoki Mori
1
1東京女子医科大学 血液内科 講師
pp.1798-1802
発行日 2014年11月30日
Published Date 2014/11/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201412084
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原発性マクログロブリン血症は単クローン性のIgMの増加を特徴とし,病理学的にはリンパ形質細胞性リンパ腫である。近年の網羅的解析により,MYD88遺伝子,CXCR4遺伝子などに高頻度で変異が認められることが報告された。MYD88 L265P変異とCXCR4 nonsense変異をもつ症例は骨髄浸潤の頻度が高く,IgMが高値で有症状であった。L265P変異陰性例は,陽性例と比べ発症時の年齢は高く,骨髄の浸潤は少なかったが,生存期間は短かった。