特集 白血病幹細胞
3.造血器悪性疾患におけるエピゲノム異常
長谷川渚
1
,
指田吾郎
2
,
岩間厚志
3
Nagisa Hasegawa
1
,
Goro Sashida
2
,
Atsushi Iwama
3
1千葉大学大学院 医学研究院 細胞分子医学/千葉大学医学部附属病院 血液内科
2千葉大学大学院 医学研究院 細胞分子医学 講師
3千葉大学大学院 医学研究院 細胞分子医学 教授
pp.1755-1762
発行日 2014年11月30日
Published Date 2014/11/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201412041
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DNAやヒストンの化学修飾といったエピジェネティックな転写制御機構の破綻が,悪性腫瘍の発生および進展に重要であることが明らかとなっている。特に,近年の次世代シークエンサーを用いた網羅的解析によって,悪性腫瘍における遺伝子変異が次々と報告される中,その変異の多くがエピジェネティック制御に関連する遺伝子群であることは注目すべき知見である。本稿では,造血器悪性腫瘍におけるエピゲノム異常の知見を紹介し,その意義について考察する。