特集 造血器腫瘍のゲノム解析
1.急性骨髄性白血病(AML)
木原里香
1
,
清井仁
2
Rika Kihara
1
,
Hitoshi Kiyoi
2
1名古屋大学大学院 医学系研究科 血液・腫瘍内科学
2名古屋大学大学院 医学系研究科 血液・腫瘍内科学 准教授
pp.19-27
発行日 2013年12月30日
Published Date 2013/12/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201401019
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近年の網羅的な遺伝子変異解析により,これまでに急性骨髄性白血病の病態に関与すると考えられていた遺伝子変異に加えて,エピジェネティクスに関与する因子やコヒーシン関連分子などにも遺伝子変異を認めることが明らかになってきた。現在,染色体核型に加えて遺伝子変異の有無を考慮した分子層別化システムの構築が進められているが,近年同定された遺伝子変異の生物学的な役割や臨床的な意義に関しては未だ定まっておらず,これらを明らかにすることで,より適切な分子層別化システムの構築が期待される。