特集 血管性浮腫の基礎と臨床 アップデート
Ⅴ.刺激誘発型の血管性浮腫 ~アレルギー性血管性浮腫,コリン性蕁麻疹に伴う血管性浮腫,振動性血管性浮腫を含む~
福永淳
1
Atsushi Fukunaga
1
1神戸大学大学院医学研究科内科系講座皮膚科学分野講師
pp.1150-1158
発行日 2018年8月15日
Published Date 2018/8/15
DOI https://doi.org/10.20837/32018091150
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血管性浮腫(angioedema:AE)では,通常の蕁麻疹に合併して,あるいは単独に皮下/粘膜下組織の深部を中心として限局性浮腫を生じる。発症機序からの分類では,AEはヒスタミンを含む肥満細胞起因性とブラジキニン起因性に分類できる。本稿でとりあげる刺激誘発型のAEは,発症機序においてはヒスタミンを含む肥満細胞起因性AEに含まれる。刺激誘発型のAEに分類されるアレルギー性血管性浮腫,コリン性蕁麻疹に伴う血管性浮腫,振動性血管性浮腫の知見をまとめ,各々の病型診断のための診断法と治療法に関するポイントについて解説する。