特集 血管性浮腫の基礎と臨床 アップデート
Ⅱ.血管性浮腫の診断
大澤勲
1
Isao Ohsawa
1
1埼友草加病院 院長
pp.1126-1134
発行日 2018年8月15日
Published Date 2018/8/15
DOI https://doi.org/10.20837/32018091126
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血管性浮腫(angioedema:AE)は皮下や粘膜に突然出現し,数時間から数日で自然消退する病変である。多くの原疾患が存在するが,大きくブラジキニン介在型AE,肥満細胞介在型AE,本態性AEに分類できる。診断に際しては,患者の訴えがAEであることを確認し,発症年齢や浮腫出現の契機,薬歴,家族歴など詳細な病歴を聴取することで鑑別診断を進めることができる。また,血液検査では補体成分のC4濃度を測定することで補体古典経路活性化の関与するものと関与しないものに分けることができ,プライマリ・ケアにおける鑑別診断に際しては有用な検査項目である。