特集 血管性浮腫の基礎と臨床 アップデート
Ⅲ.特発性の血管性浮腫
葉山惟大
1
Koremasa Hayama
1
1日本大学医学部皮膚科学系皮膚科学分野助教
pp.1136-1140
発行日 2018年8月15日
Published Date 2018/8/15
DOI https://doi.org/10.20837/32018091136
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特発性血管性浮腫は原因不明の血管性浮腫であり,血管性浮腫のなかでは最も多い。診断のためには蕁麻疹の鑑別と同様に誘発因子の有無が重要となる。現病歴,既往歴,生活歴などの詳細な問診が必須である。特に食物アレルギーの有無や,内服薬の有無など血管性浮腫の原因となりえる要因に留意する。治療は通常の蕁麻疹と同様に抗ヒスタミン剤がメインとなる。近年,オマリズマブの有効性が慢性特発性蕁麻疹と同様に報告されており,今後の研究が望まれる。