食物アレルギー~最近の話題・ガイドラインをふまえて~
Ⅱ.免疫学から見た食物アレルギーの最新知見
善本知広
1
Tomohiro Yoshimoto
1
1兵庫医科大学免疫学講座主任教授
pp.18-25
発行日 2017年12月15日
Published Date 2017/12/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201801018
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二重抗原曝露仮説を実験的に検討した結果,皮膚を介したアレルゲンに対する感作にはTSLP-好塩基球が関与し,予め経口接種されたアレルゲンによって腸管には制御性T細胞が誘導されることが明らかになった。また,腸管特異的なIL(interleukin)-9産生マスト細胞は食物アレルギーの発症に必須な細胞であること,一方,腸内細菌叢はIL-22産生や制御性T細胞を誘導することで食物アレルギーの発症抑制に関与する。