食物アレルギー~最近の話題・ガイドラインをふまえて~
Ⅸ.食物アレルギーの予防 最近の知見
夏目 統
1
Osamu Natsume
1
1浜松医科大学小児科助教
pp.74-81
発行日 2017年12月15日
Published Date 2017/12/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201801074
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食物アレルギー発症に関わるリスク因子として,遺伝,ビタミンD,腸内細菌叢,食物摂取開始時期,アトピー性皮膚炎などが報告され,これらに介入し食物アレルギーの発症を予防しようと研究が行われている。ビタミンD,プロ・プレバイオティクス投与,アトピー性皮膚炎への介入は研究数が少なく,現在のところ予防効果は明らかではない。乳児期早期からの食物摂取開始には食物アレルギーの発症予防効果が認められたが,乳児であっても摂取開始時に即時型アレルギー反応が誘発されることがあり,摂取開始量などに配慮が必要である。