特集 アレルギー 最近の話題
Ⅻ.喘息に対するThermoplastyと臨床的意義
杉山温人
1
Haruhito Sugiyama
1
1国立国際医療研究センター呼吸器内科診療科長/診療運営管理部門長
pp.1380-1387
発行日 2017年9月15日
Published Date 2017/9/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201710106
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Bronchial Thermoplasty(BT)とは,気管支鏡を使ってカテーテルを気管支にまで到達させ,気管支に直接,高周波電流を流すことによって,気管支平滑筋を減少させるという画期的な治療法である。BTは気管支平滑筋量を減少させ,気道過敏性も抑制するが,ベースの気道炎症には影響を及ぼさない。海外のデータではBT後5年にわたって効果が持続している。自験例12例でも自覚症状,1秒量の改善,増悪回数の減少が見られた。日本においてBT治療はまだ始まったばかりであり,これから日本人のデータを集積していく必要がある。