特集 アレルギー 最近の話題
Ⅺ.喘息治療におけるメポリズマブ(ヌーカラ®)及び新しい生物学的製剤の今後
下田照文
1
,
浅井貞宏
2
Terufumi Shimoda
1
,
Sadahiro Asai
2
1サン・レモリハビリ病院内科
2サン・レモリハビリ病院理事長
pp.1368-1379
発行日 2017年9月15日
Published Date 2017/9/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201710094
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気管支喘息の気道炎症はTh2 highとTh2 lowに分けられる。Th2 highの重症好酸球性喘息では高用量の吸入ステロイド/長時間作用型β2刺激薬配合剤に抗IL-5抗体薬であるMepolizumab(ヌーカラ®)の併用が増悪を予防し,さらに経口ステロイドを減量させる。他の抗IL-5抗体薬,抗IL-4抗体薬,抗IL-13抗体薬は臨床試験中である。さらにTh2炎症反応のもう1つの主役と考えられるgroup-2 innate lymphoid cell(ILC2)の活性化を抑制する抗TSLP抗体薬が開発中である。一方Th2 lowは好中球性炎症が主体でありステロイド抵抗性であり種々の抗体薬が開発中である。