Ⅴ．ピーナッツアレルギーについての最近の知見

　ピーナッツアレルギーは致死的なアナフィラキシーを誘発する疾患であり，その発症予防や治療は重要な課題である。ピーナッツアレルギーの発症にはアレルゲンの経皮感作が関与しており，乳児期早期の経口摂取はピーナッツアレルギーを予防することが証明されている。経口免疫療法は世界各地で大規模な臨床試験が行われ，その有効性は確認されてきた。さらに，より安全な治療を目指して，舌下免疫療法や抗ヒトIgE抗体併用療法，経皮免疫療法なども臨床研究が進んでおり，臨床現場での実用化が期待される。