特集 IgEをめぐる諸問題 アップデート
Ⅸ.臨床現場におけるIgEについて
千貫祐子
1
Yuko Chinuki
1
1島根大学医学部皮膚科学講師
pp.1686-1694
発行日 2016年11月15日
Published Date 2016/11/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201612080
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IgE依存性即時型アレルギーの原因究明のための抗原特異的IgE検査(CAP-FEIA法)では,これまでの粗抗原を用いた検査法に加えて,精製アレルゲンやリコンビナントアレルゲン(アレルゲンコンポーネント)を用いた検査法が普及し始めている。検査法の感度や特異度を知り,さらに感作原因や交差反応に着目した検査を行うことによって,診断性能は格段に向上しつつある。本稿では主に,小麦アレルギー,花粉-食物アレルギー症候群,牛肉アレルギーを例に挙げ,臨床現場における抗原特異的IgE検査の活用法を紹介する。