特集 口腔アレルギー症候群(OAS) アップデート
Ⅸ.魚類によるOAS
千貫祐子
1
,
東耕一郎
2
Yuko Chinuki
1
,
Koichiro Higashi
2
1島根大学医学部皮膚科学講座講師
2島根大学医学部皮膚科学講座
pp.1075-1080
発行日 2017年7月15日
Published Date 2017/7/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201708073
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当科で経験した魚アレルギー患者の大半は基礎疾患にアトピー性皮膚炎を有しており,魚類摂取時のアレルギー症状の多くは口腔アレルギー症候群の症状である。湿疹部位からの微量の魚アレルゲンの侵入が感作を成立させた可能性があり,アトピー性皮膚炎を合併した魚アレルギー患者では,湿疹のコントロールが最優先課題と考える。本稿では,魚アレルギーの診断法と,経皮感作と経口免疫寛容のバランスを考慮した対処法について紹介する。