連載 アレルギー検査法(32)
Ⅱ 検査の実際 in vitro 抗体検査 特異IgE,IgG4抗体測定とその意義
山口正雄
1
Masao Yamaguchi
1
1帝京大学医学部内科学講座呼吸器・アレルギー学教授
pp.1552-1557
発行日 2016年10月15日
Published Date 2016/10/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201611092
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アレルゲン特異的IgE測定は感作を調べる検査であり,臨床の様々な場面で活用され,診断目的およびアレルゲン回避指導のためだけでなく,アレルゲン免疫療法の導入準備でも有用である。一方,特異的IgG4抗体は遮断抗体として古くから知られ,アレルゲン免疫療法の奏功機序の1つと考えられている。特に注射法による減感作療法(アレルゲン免疫療法)で,アレルゲン特異的IgG4が誘導されることが知られており,注射投与後に全身アレルギー症状が起こらないよう抑制作用を発揮していると考えられる。