連載 アレルギー検査法(31)
Ⅱ 検査の実際 in vitro リンパ球機能(芽球化反応,IL2反応性,Th1/Th2,Th17,Treg細胞)
野間剛
1
Takeshi Noma
1
1国際医療福祉大学熱海病院小児科教授/免疫アレルギーセンター センター長
pp.1398-1406
発行日 2016年9月15日
Published Date 2016/9/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201610072
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生体における感作Tリンパ球の存在は,古くは抗原添加培養によるリンパ球の芽球化反応として,3H-TdR取り込み法による非即時型食餌アレルギーの病因抗原検索により測定された。 リンパ球の抗原特異的IL-2反応性(AIR)検査は簡略かつ迅速である。経口負荷試験との相関性は感度が90%以上と高値を示すことから病因抗原のスクリーニング検査として,特異度が85%と高値であることから確定診断の検査法として有用である。特に食物アレルギーの診断においては,時間と手間がかかり患児の負担の大きい経口負荷試験にとって代わり,本法は病因抗原の検索や病勢を把握する上で臨床上有用である。