特集 アレルギー疾患治療の最近の進歩と今後の動向
Ⅰ.内科~気管支喘息を中心に~
相良博典
1
Hironori Sagara
1
1昭和大学医学部内科学講座呼吸器・アレルギー内科学部門教授
pp.1335-1346
発行日 2016年9月15日
Published Date 2016/9/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201610009
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治療の方向性は,徐々に個別化へと進化しつつある。それは個々の病態がそれぞれに異なるからである。現在の治療,特に気管支喘息の治療においては,吸入ステロイドを中心とする治療で症状のコントロールは出来てきているが,疾患そのものは治癒していないのである。これからは,徐々に明らかにされてきた喘息の機序をもとに疾患の根底にある,あるいは引き起こしている作用機序に対して直接アプローチできる治療戦略が導入されることになり,治癒への方向へと進んでいくことに期待が持たれている。