Japanese
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特集 呼吸器疾患治療の進歩:薬物療法と非薬物療法
気管支喘息の薬物療法
Pharmacotherapy of Bronchial Asthma
相良 博典
1
Hironori Sagara
1
1獨協医科大学越谷病院呼吸器内科
1Department of Respiratory Medicine, Dokkyo Medical University Koshigaya Hospital
pp.549-555
発行日 2009年6月15日
Published Date 2009/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404101271
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はじめに
喘息治療の第一選択薬は吸入ステロイド薬であり,全ての重症度において中心的役割を担うべきであることは膨大なエビデンスからも明らかであり,これは世界における専門医からも受け入れられている.さらに,吸入ステロイド薬(ICS)の処方率の増加と喘息死亡率,喘息発作入院減少との因果関係も大規模疫学研究により明らかにされている1,2).
このような状況を背景として各国の喘息治療ガイドラインが作成されている.非専門医を意識した喘息治療の標準化,医療経済的効率性の追求などを主な目的として作成され,喘息治療もいまやガイドライン時代にあるといっても過言ではない3~6).長期薬物療法においては,重症度に応じて各種併用薬を用いながらコントロールしていくが,ガイドラインの基本理念が非専門医に十分理解され,また日常臨床でも活用され,さらにその蓄積されたエビデンスに基づいてガイドラインも進化していくべきである7).
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