特集 小児気管支喘息ガイドライン(JPGL)の再評価と展望
VII.海外のガイドラインからみたJPGLの再評価と展望
足立雄一
1
Yuichi Adachi
1
1富山大学大学院医学薬学研究部小児発達学講座教授
pp.1088-1096
発行日 2015年7月15日
Published Date 2015/7/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201508058
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過去20数年間にわたり各国で喘息のガイドラインが作成・改訂されてきたことを受け,2012年に小児喘息の長期管理の基本方針における国際的なコンセンサスが発表された。大枠では本邦のガイドラインも海外のものと大差ないが,目標とする喘息のコントロール状態をどのレベルに設定するか,また吸入ステロイド薬を開始するタイミングやその際の用量をどう設定するか,さらには乳幼児喘息をどう診断し対応するのかなど,具体的な運用面で違いがある。本稿では,2014年に改訂された国際的なガイドラインであるGINAと対比する形で本邦のガイドラインを再評価する。