特集 喘息とCOPDのオーバーラップ症候群(ACOS)をめぐって
III.病態・生理 3.遺伝子多型からみた気管支喘息とCOPDの共通病態の考察
今野哲
1
Satoshi Konno
1
1北海道大学大学院医学研究科呼吸器内科学分野講師
pp.540-546
発行日 2015年3月15日
Published Date 2015/3/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201504062
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呼吸器疾患におけるcommon diseaseである気管支喘息とCOPDは,いずれも多様な疾患であると理解されるようになり,病型の理解及び病型に基づく治療戦略が重要である。遺伝子多型研究は,両疾患の共通病態の理解において重要な役割を有し,我々はこれまでCCL5,CAT遺伝子に存在する機能的遺伝子多型より,両疾患の病型に基づく共通病態を考察した。また,気管支拡張薬(β2刺激薬,抗コリン薬)の効果においても,両疾患の枠を越えて両薬剤を選択する必要性を,遺伝子多型の観点より考察した。