特集 最近の大気汚染とアレルギー疾患
I.大気環境の変化 2.日本の大気環境と健康への影響
新田裕史
1
,
上田佳代
2
Hiroshi Nitta
1
,
Kayo Ueda
2
1独立行政法人国立環境研究所環境健康研究センター センター長
2京都大学大学院工学研究科都市環境工学専攻環境衛生学講座准教授
pp.1475-1483
発行日 2014年9月15日
Published Date 2014/9/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201410021
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日本において環境基準が設定されている大気汚染物質の経年変化をみると,日本の大気環境は近年大きく改善されたといえる。しかしながら,光化学オキシダントやPM2.5については環境基準を超えている地域が多く,さらに大気汚染防止対策に取り組む必要がある。一方,中国大陸からの越境大気汚染が大きく取り上げられているPM2.5においては,越境大気汚染の寄与は相当程度あると推測されるものの,2013年春に急激に増大したものではない。日本におけるPM2.5の健康影響に関する調査研究を進めていかなければならない。