特集 色々なアレルギー疾患における最近の進歩
序 ~アレルギーにおける最近の進歩について~
森晶夫
1
1国立病院機構相模原病院臨床研究センター先端技術開発研究部部長
pp.1509-1511
発行日 2015年10月15日
Published Date 2015/10/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201511017
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気管支喘息,アトピー性皮膚炎,花粉症を含むアレルギー性鼻炎・結膜炎をはじめとするアレルギー疾患は,単なる即時型過敏症でなく,慢性炎症に本態があることが明らかになって以来,炎症を惹起するT細胞サイトカインの役割が注目されてきた。当初は,Th1とTh2の2種類のサブセットで説明されていたものが,近年はTh9,Th17,Th22,TFHあるいはそれ以上に分類されている。Innate immunityの関与についても研究が進められている。基礎的な病態研究が,臨床的な成果に結びつくケースも散見されるようになってきたことも,最近の潮流といえよう。今回の特集では,内科,小児科,皮膚科,耳鼻咽喉科,眼科の各分野で,オピニオンリーダーの先生方からふさわしいテーマ,エキスパートをあげて頂いたので,近年注目されている成果について取り上げ,解説して頂く。