特集 気管支喘息の研究 アップデート
X.気管支喘息のフェノタイプ・エンドタイプ
檜澤伸之
1
Nobuyuki Hizawa
1
1筑波大学医学医療系呼吸器内科教授
pp.1036-1042
発行日 2013年6月15日
Published Date 2013/6/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201307092
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喘息は多様な臨床像を呈し,複数の分子病態から構成される症候群と考えられる。フェノタイプとは臨床像の違いから分類される病型のことであり,分子病態に基づいた疾患病型はエンドタイプと称される。分子標的治療薬を含め多くの抗喘息薬への反応性が必ずしも患者間で均一ではないことが認識され,個々のフェノタイプの背景に存在する分子病態の多様性を踏まえた治療の重要性・必要性が認識されてきた。個々のフェノタイプやエンドタイプに関連するバイオマーカーが同定されれば,分子病態に基づいた個別化医療も可能となる。