特集 気管支喘息の研究 アップデート
IX.アレルゲン免疫療法の動向
野口哲
1
,
杣知行
2
,
永田真
3
Toru Noguchi
1
,
Tomoyuki Soma
2
,
Makoto Nagata
3
1埼玉医科大学アレルギーセンター/総合診療内科助教
2埼玉医科大学アレルギーセンター/呼吸器内科講師
3埼玉医科大学アレルギーセンター長/呼吸器内科教授
pp.1028-1035
発行日 2013年6月15日
Published Date 2013/6/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201307084
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アレルゲン免疫療法は,喘息の発症やアレルゲン新規感作などのアレルギー疾患の自然史を修飾しえる唯一の治療法である。この治療法の主要目的は,症状をもたらすアレルギー反応を減弱させ,永続的疾患の進展を予防することである。免疫療法は日本では普及しているとはいえない。その理由として,標準化アレルゲンエキス整備の遅延,あるいはアレルギー診療科システム確立の遅延などが影響していると考えられる。現在,舌下免疫療法などをふくめた新規アプローチでの臨床研究が進められている。