連載 私の感染症研究を振り返って(45)
研究と教育の狭間に(1)
小林信之
1
Kobayashi Nobuyuki
1
1株式会社AVSS 代表取締役CEO 前・長崎大学大学院医歯薬学総合研究科感染分子薬学 教授
pp.130-139
発行日 2017年9月25日
Published Date 2017/9/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201710130
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
2017年3月末で長崎大学を退職することになり,40年余りの大学での生活に区切りを打つこととなった。振り返れば長くもあり,あっという間でもあった。まったくもってありきたりの感想ではある。ただ意図としたかは別として,これまで40年余りウイルスの研究に携わってきたことは事実であり,まだこれからも当分はウイルスの研究に携わっていくであろうことも事実である。そのため,この機に一区切りとしてこれまでの私の研究と教育の人生を一度整理しようと考えていた。その折,このような執筆の機会をいただいた。振り返れば私の研究の歴史は,ある意味で波乱万丈,ある意味では紆余曲折だった。